「絵本BOOK END〈2009〉特集 絵本表現の未来を切り開く10人絵本学会

絵本周辺領域の動向】に記載されている『「医療現場」と絵本』(大沼郁子/宮城学院女子大学〔非〕著)p114-p118 は,小児患者向け入院案内パンフレットの開発プロセスとその考え方が記されており,児童文学者からのアプローチ参考になる

 


  「感性デザインとは デザインを知る、感性を知る,岡崎 章 著,デザインコンパス

この本は,デザイン領域やその周辺の様々なキーワードについて,エッセイの形式を取りながら具体的事例の中で説明しています. したがって190話の中から気になるキーワードのどこから読み進めても良く,今までにない形式のデザイン用例集と言ってもよい

「私が選んだ一品」鼠ノ巻 (グッドデザイン賞審査委員コメント集7),日本産業デザイン振興会 (著, 編集)

p176-179に原島 博 東京大学教授より「たかが絵本,その裏には・・・・・」というコメントが記載されている.

      


「小児看護」,9月号,へるす出版

カラーグラフに10ページに渡ってチャイルドライフ・デザインを紹介.
現在開発中のプリパレーションツール(腎生検,心臓カテーテル,CVカテーテル),ロボットのプロトタイプ,などについても写真紹介.

      小児看護9月号


小児看護学会第18回学術集会において販売
¥1980
「入院患児のための手術用プリパレーション」,恩田浩司 著,株式会社 O Creation

子どもの治療や手術に対して心の準備ができるように説明するための絵本

子どもが分かりやすいように,子どもの目から見た景色がどの画面にもある.
つまり,鳥瞰図的な全体を説明する画像と一緒に見ることができるという絵本としても新しい試みなのである.
その技がなせるのも,すべて3D CGで制作されているからである.
この新しい試みにより,今までにないプリパレーションの効果が期待できるであろう.


「ホイラーの法則」,E・ホイラー 著,ビジネス社

ステーキを売るならシズルを売れ!という副タイトルが付いている.sizzleとは,ステーキ等を焼く時のじゅうじゅうという音のことである.
モノを売る時には,感性に訴えるもの(ここではシズル)を考えろということである. 営業マンに必読と言われているこの本も,見方を変えると役に立つ.

つまり,患児の不安感を払拭するには,言葉なのか,それにも勝るsizzleとは,何なのか. 子どもの感性に訴える事柄は何かと言うことに置き換えて読むとその意味が分かる.おそらく一般の看護学の本とは全く違った知識を得られるであろう.


「変装  私は三年間老人だった」,パット・ムーア 著,木村治美 訳,朝日出版

メイクアップ・アーチストの手を借りて著者自身が80歳を超えた老人に変身して,老いた立場からデザインを考えさせてくれる.
公園で友人を欲しがっている人との関係のあり方,ハーレムで子ども達にお金を奪われ気絶するまで蹴り上げられたことなどからデザインを考えるには,所謂デザイン本という枠を超えた面白さがある.かなり昔に読んだ本であるが今読んでも新鮮さがある.
偏見される側が偏見は正しいと思い込まされているという老人達を,デザインでどうすればいいのか考えさせられる.
なお,タイトルを「私は三年間老人だった 明日の自分のためにできること」として再版されているのでそちらの方を左では,紹介する.


病院におけるチャイルドライフ―子どもの心を支える“遊び”プログラム」, リチャード・H. トムソン他, 中央法規出版,2000

チャイルドライフに関する書籍は少ない.そのなかでチャイルドライフスペシャリストの役割だけに留まらず,子どもが病気と向かい合った時にどう考えたかという事例もあり,チャイルドライフの基本について知るにはよい本である.


チャイルド・ライフの世界―こどもが主役の医療を求めて」,藤井あけみ, 新教出版社,2003

チャイルドライフス・ペシャリスト本人による著書であるため,事例が具体的であり,何が求められていてるのかが分かりやすい.また,初めて読むには適量であり,文章も読みやすく導入にはよい本である.


Pen[ぺん] 特集:子どもにこそデザインを,阪急コミュニケーションズ,5/15号,2005

子どもの頃からよいデザインに触れることができれば,もっと生活は楽しめそうに感じる.
写真での紹介も多く, 見慣れた日本のおもちゃのデザインとは何が違いどこがよいのか,逆に日本では受け入れられないと感じるのは何故なのか,そんなことを考えながらページをめくるのも楽しい.
「通わせたくなる,世界の幼稚園・小学校」に紹介されている創造性を育んできた「日本初」の幼稚園,他は,病棟でのデザインのあり方を考えるのに参考になる.



「エモーショナル・デザイン -微笑を誘うモノたちのために- 」,ドナルド・A. ノーマン (著)岡本 明 , 伊賀 聡一郎 , 安村 通晃,上野 晶子 (訳),新曜社,2004

「誰のためのデザイン?」を読んだ後に読むとノーマンの考え方の移り変わりを理解できて面白い.「誰のためのデザインは?」は,理論的,冷静的に時には怒りを含めながら役に立つデザインはということについて述べている.一方こちらの本は,感情システム(意識的な考えとは独立に働く)に焦点を当てており,所謂,本サイトで言うところの潜在的メンタルプロセスの部分と捉えることができる.
人間の特性を脳機能の三つの異なるレベルをもとに本能デザイン・行動デザイン・内省デザインについて述べているが,「誰のためのデザイン?」を読んだ時ほどの感動はないのは,日本デザイン学会,感性工学会,IDCなどなどで既に英語でもKanseiと表記され,それだけ日本の方が感性デザインについては進んでおり,記されている内容は既知の部分が多いためと思われる.
ただ,感性デザインが専門でない場合や,院生や学部生にとっては,初めて聞く内容も多く,大いに役に立つ本であることは言うまでもない.

サブリミナル・マインド  潜在的人間観のゆくえ」,下条信輔,中公新書
1324


以前勤務していた大学の研究室でブームになった本.この本いいね,という話が瞬く間に広がり,気がつけばみんな読んでたという本.人は自分が思っているほど自分のことが分かっていないという話が心理学者の立場から展開する.
インタフェースデザインを専攻する学生にとっては是非読んで欲しい書籍である.
とは言ってもデザインについて書いてあるのではなく,あくまで認知学,心理学からの本であるからデザインのどういうところに生かすべきかを考えながら読む面白さが分かるという意味では,大学4年・大学院に適しているであろうか.